1日に成人男性で40g、女性で20gを超える飲酒習慣は健康を崩す原因になる可能性が高くなります。
日本酒は美味しいですしお酒の席は楽しいですが、飲みすぎるのは健康に悪いのは間違いありません。お酒を飲む人はもちろんですが、飲まない人でもアルコールの健康への影響は知っておくべきだと思います。
ここでは適量を超えた飲酒の害についてお話しします。
お酒の飲みすぎの健康への影響
WHOによると、お酒は死亡リスクの第8位という調査があります。
死亡に至らない健康被害への影響まで含めると、第3位になるそうです。
昔から、世界中でお祭りや食事の場面など多くの場面で飲酒の機会があり、生活や文化として親しまれてきていますが、飲みすぎることでの健康への悪影響を防ぐことも世界的な課題となっています。
過剰な飲酒の害について知ろう
それでは、お酒の飲みすぎが具体的にどのような健康への悪影響があるか、ということについて説明していきます。
生活習慣病
がん、高血圧、脳出血のほか、脂質異常症にも飲酒は影響していると言われています。
脂質異常症とは、中性脂肪やLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が基準値より高かったり、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が基準値よりも高い状態のことです。
このほかにも、糖尿病や通風にも関連があると言われています。
これらの生活習慣病は、お酒を飲めば飲むほどリスクが高くなると言われています。
神経系の病気
・アルコール性末梢神経障害
・ウェルニッケ脳症 (ビタミンB1欠乏による脳の障害)
・アルコール性小脳失調症
お酒の飲みすぎは神経や脳への悪影響があるほか、肝臓がアルコールを分解するときにビタミンB1を消費するので、ウェルニッケ脳症の原因になると言われています。
循環器の病気
・心筋梗塞
・心不全
・高血圧
・脳梗塞
・脳出血
・不整脈
・末梢血管障害
お酒の飲みすぎは、このような循環器系の病気の原因にもなると言われています。
消化器の病気
アルコールに関連する病気の定番といえば、肝臓の病気です。
常習的に大量の飲酒を続けると、まず脂肪肝を発症します。
脂肪肝の段階では飲酒をやめれば肝臓の状態は良くなりますが、大量飲酒を続けることによって、アルコール性肝炎やアルコール肝線維症となり、最後には肝障害の末期である肝硬変となります。
肝硬変は肝臓がんの原因にもなります。
こちらのサイトに詳しく書かれていますので、ぜひご覧ください。
アルコール依存症治療ナビ
http://alcoholic-navi.jp/understand/condition/disability/
その他に覚えておくべき飲酒の注意点
常習的な大量飲酒の害のほかに、飲酒の注意点についてあげてみます。
未成年者の飲酒
体が発達する途中である未成年者の体内に入ったアルコールは、体に悪影響を及ぼして健全な成長を妨げます。
また、内臓の機能が未完成であるために、アルコールの分解能力が成人に比べて低いのも問題を大きくする原因となります。
未成年者の飲酒は法律で禁じられているということだけでなく、健康への被害が大きいということをきちんと認識しておく必要があります。
妊娠中の飲酒
妊娠中の飲酒は、育っている赤ちゃんに胎児性アルコール症候群や発育障害などの障害をを引き起こすことになります。
また、授乳中も血中のアルコールが母乳にも移行します。
妊娠中あるいは妊娠しようとしている女性はアルコールを断つ必要があります。
参考:日本薬剤師会 飲酒の害
https://www.nichiyaku.or.jp/activities/activity/drinking.html
まとめ
適量を超えた飲酒の害について、ある程度理解できましたでしょうか?
常習的に大量のお酒を飲むことは、体に大きな害があります。
酔うために大量のお酒を飲むような習慣ではなく、美味しいお酒を味わって飲むような豊かなお酒の文化が広がってほしいな願っています。