日本酒のきほん

日本酒造りにおける「麹」の役割とは?

麹の役割

ワインの原料であるブドウには糖分が含まれています。

ブドウの糖分をアルコール発酵させてワインを作るのですが、日本酒の原料である米には糖分が含まれていません

そのためお米のデンプンを糖分に変える糖化と呼ばれる工程が必要になります。

その糖化の働きをするのが麹なんです。

日本酒を醸造する時の麹の役割は主に、

・蒸し米を溶かす

・糖化を行うための酵素をつくる

・ビタミンなどの栄養素をつくる(醪(もろみ)での酵母の増殖、発酵促進に必要)

・お酒の味に特徴を与える

という4つの役割があります。

参考

醪(もろみ)とは、日本酒の原料が発酵している途中の液体のことです。

麹は麹菌を増殖させたもののことで、米、麦、大豆など、多くの穀物の発酵に利用されます。米から作られた麹を米麹と呼びます。

麹菌自体は醪(もろみ)が発酵する途中で死滅してしまいますが、酵素を生産することで、でんぷんやタンパク質など分解する様々な酵素を蒸し米に加えることができます。

原料を発酵させることで、原料には最初は含まれていなかった成分がプラスされ、栄養価も保存性も良くなります

日本は日本酒に限らず発酵文化が豊かで、味噌や醤油、漬物、酢などの多くの発酵食品があります。

麹菌の種類

麹菌は胞子の色によって黄麹菌、黒麹菌、白麹菌に分けられています。

主に日本酒作りや味噌醤油の製造に使われる麹菌は、酵素の生産力が高い黄麹菌が使用されます。

ちなみに焼酎には白麹菌や黒麹菌、泡盛には黒麹菌が使用されます。

米麹の酵素がデンプンを分解する

でんぷんはでんぷんはブドウ糖が固くつながった分子構造をしているので、そのままではアルコール発酵ができません。

でんぷんをブドウ糖に分解することを糖化といいます

麹はでんぷんを分解(糖化)させるための多量の酵素を生産し、同時に酵母の栄養となるビタミン類を生産します。

副産物であるアミノ酸や日本酒の良い香りの元になる物質も作り出し、出来上がった酒の味わい、風味を豊かにします。

麹造りは酒母にも醪(もろみ)にも使われるため、日本酒作りの最も重要な工程す。

 

麹の作り方

伝統的な工事の作り方である窯麹法の説明をします。

①引き込み・・蒸し米が30°から35°ぐらいまで冷えたら、麹室に運ぶ。麹室は麹造り、専用の部屋のことで、麹菌が繁殖しやすい、温度30°湿度60%くらいに保つ構造を持っています。

②床もみ・・蒸し米には黄麹菌の胞子(種麹)をふりかけよく混ぜ込む。

③もみ上げ・・一纏めにして積み上げ、布をかけて保温します。

④切り返し・・10時間から14時間ぐらい放置すると蒸し米は塊になるので、米の温度を一定にするためにバラバラにほぐします。
切り返しが終わった後再びまとめて保存します

⑤盛り・・丸1日経過して麹菌を繁殖させた後、小さな木の箱(麹蓋)に小分けにします。

その後また温度が上昇するので、麹をかき回して米を広げたり(手入れ)、まだ麹蓋の場所を入れ替えて(積み替え)、温度と菌糸の育ちを均一にする作業を行います。

約50時間後、栗のような香ばしい香りがしてきたら麹室から麹を出し(出麹、暗く乾燥した場所で20時間ほど寝かせます(枯らし)。

このような全ての工程が終了するまでで丸3日ほどかかります、この間、作業をする人は(蔵人)は、24時間体制で作業を繰り返していきます。

参考:灘の酒用語集 窯麹法

http://www.nada-ken.com/main/jp/index_fu/151.html

 

 

まとめ

以上、日本酒造りの重要工程である麹造りのお話しでした。

麹菌の凄い力や、麹造りの大変さを知ると、日本酒への見方が変わりますね!

 

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