八海山のホームページの商品一覧を見ていて気になったのがこのお酒。
「貴醸酒」という聞きなれないお酒です。
ここでは、貴醸酒について説明してみます。
目次
貴醸酒とは
貴醸酒とは昭和48年(1973年)国税庁醸造試験所(現在の独立法人酒類総合研究所)で発明されたお酒です。
通常の日本酒は、米、米麹、水から造られますが、貴醸酒は水の代わりに日本酒を使用して造られたお酒のことです。
貴醸酒という名称は開発した佐藤信博士によって名付けられ、貴醸酒協会に所属している40社ほどの酒蔵のみが貴醸酒の名称を使うことができます。(探したのですが、貴醸酒協会のホームページは見つけられませんでした。)
貴醸酒協会に所属していない酒蔵も、貴醸酒と同じ造り方のお酒を「再醸仕込み」「醸醸」「三累醸酒」などの名前で販売しています。
貴醸酒の味の特徴
貴醸酒はお酒の入った醪(もろみ)をさらに発酵させて作ったお酒なので、濃厚な味わいが特徴です。アミノ酸や酸味が通常の日本酒よりも多くなるのが特徴です。
また、貴醸酒は糖分がかなり多めのお酒になるので、かなり甘口のお酒になります。
貴醸酒が甘口になる理由
貴醸酒は水の代わりにお酒を使って仕込みを行うため、酵母が発酵する前に既にアルコールが存在することになります。
通常の日本酒の場合は、酵母が死滅するアルコール分20%になるまで、お米から分解されたブドウ糖をアルコール発酵させるわけですが、もし10%のアルコールがあらかじめ入っている醪(もろみ)の場合は、通常の仕込みではアルコール発酵するはずのブドウ糖がそのままお酒に残ってしまいます。
(アルコール分の数字はお酒によって異なります。)
そのため、貴醸酒は多くの糖分が残り甘いお酒になるわけです。
貴醸酒は多くの糖分が入っているにも関わらず口当たりがよくてスッキリした味わいが特徴です。
糖分も多いのですが、酸度も高いため甘みと上手くバランスして飲みやすいお酒に仕上がっています。
貴醸酒のおすすめの飲み方
貴醸酒は、冷酒にして食前酒、食中酒にしたり、熟成酒の場合はお燗にして楽しむのもおすすめです。
ソーダ割りでも美味しくいただけます。
Amazonのレビューを見ると、バニラアイスにかけて食べると美味しいというものもありました。
濃厚な味を活かした楽しみ方ができるお酒です。
Amazonでネット購入できる貴醸酒の紹介
貴醸酒八海山
八海山(はっかいさん)の八海酒造という新潟県の酒蔵が造っている貴醸酒です。
日本酒度:-36という甘さに、酸度:2.5、アミノ酸度:2.5という非常に濃厚な味わいが特徴です。
プライム対応品なのでAmazonで購入すると送料がかからないのも魅力です。
華鳩 貴醸酒8年貯蔵
華鳩(はなはと)という銘柄で有名な広島の酒蔵である榎酒造株式会社が造っている貴醸酒です。
全国新酒鑑評会で金賞を取ったこともある酒蔵です。
このお酒は8年熟成させた貴醸酒で、日本酒度-44というかなり甘いお酒です。
このお酒もプライム対応品で送料がかからないので、貴醸酒に興味がある人におすすめのお酒です。
10年熟成大古酒というさらに上位のお酒もあります。
出羽桜貴醸酒
山形県天童市にある出羽桜酒造が造っている「出羽桜」の貴醸酒です。
「SWeeeeeT」という名前の通り、甘さが特徴のお酒です。
精米歩合50%、アルコール度数17%で、冷酒、ロック、炭酸水、カクテル、スイーツと、いろんな楽しみ方ができるお酒です。
満寿泉 貴醸酒 富山県枡田酒造 500ml
富山県の増田酒造店がつくっている「満寿泉」の貴醸酒です。
明治時代からの歴史があり、淡麗辛口ではなく味のしっかりした旨味のある日本酒を造るのが特徴の酒蔵として評判になっています。
陸奥八仙 貴醸酒
青森県八戸市にある、八戸酒造た造っている日本酒「陸奥八仙」の貴醸酒です。
青森県の地酒として、青森県産の米と酵母にこだわった日本酒造りが特徴の酒蔵です。
来福 貴醸酒 生酒 Raifuku MELLOW
茨城県の来福酒造が造っている貴醸酒です。
来福酒造は1716年創業という300年以上の歴史がある酒蔵です。数十種類という多くの酒造好適米(酒米)を使った様々な日本酒を造っているのが特徴の酒蔵になります。
まとめ
以上、貴醸酒の説明と銘柄の紹介でした。
濃厚な味わいと甘さを活かして様々な楽しみ方ができるお酒なので、興味があったら是非参考にしてみてくださいね。