日本酒の賞味期限っていつまで?って思ったことありませんか?
食品や飲み物を買ったときに、賞味期限を気にする人は多いと思いますが、日本酒にも賞味期限があるのでしょうか?。
ここでは日本酒に賞味期限についてお話しします。
日本酒は腐らない
実は日本酒には賞味期限は記載されていません。記載されているのは製造年月だけです。
「食品表示法」には、日本で販売される賞味・消費期限を記載しなければならないと定められています。酒類は「加工食品等(飲料類)」というジャンルに含まれます。"品質が急速に劣化する商品については、賞味・消費期限を定める"という決まりがあります。
参考:消費者庁「早わかり食品ガイド」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/pamphlets/pdf/jas_1606_all.pdf
※クリックするとPDFファイルが開きます
この法律に基づいて日本酒のラベルには製造年月の表示が義務付けられています。
この「製造年月」は日本酒が搾りあがった日を指すのではなく、瓶に詰められた日を指します。
しかし、日本酒はアルコールの殺菌作用によってすぐに腐るということなく長期間の保存が可能ですので、日本酒に賞味期限は書かれていないのです。
腐らないし賞味期限はないといっても、高温多湿の場所に長く放置したり、そそぎ口を汚した状態で保管すると菌が繁殖したりカビが生えたりということが起こってしまいます。。白濁し香りがおかしい、みために劣化していることがわかるなど、様子がおかしいときには飲むのをやめましょう。
日本酒を美味しく飲める期間
基本的に日本酒はきちんと保存していれば賞味期限や消費期限は存在しませんが、美味しく飲める期間というのは存在します。日本酒の種類によってもその期間は変わってきます。
以下が、日本酒の種類毎の美味しく飲める期間の目安になります。
日本酒(生酒以外)
通常の日本酒は、未開封の状態で製造年月から約1年であればおいしく飲むことができます。ここで言う通常の日本酒とは、お酒をしぼった後と瓶詰めの前の2回、「火入れ」という加熱処理を行った日本酒のことです。
生酒・生貯蔵酒・生詰め酒
生酒(生貯蔵酒・生詰め酒含む)であれば、未開封の状態で製造年月から6か月から8か月間が美味しく飲める期間です。生酒、生貯蔵酒とは火入れ処理のされていない日本酒ですので、通常の日本酒よりも美味しく飲める期間は少ないですね。
火入れ(加熱処理)がされていない分、酵素や菌が生きた状態で残っていてお酒の質が変化しやすいのため冷蔵保存が必須です。
日本酒の保存方法
日本酒は腐らないのですが、保存状態によって味や香りはデリケートに変化します。
日本酒の保存方法についてお話しします。
光を避ける
日本酒は光にとても弱いです。特に直射日光に当てられると、ほんの短時間で色が変化してしまいます。
これは紫外線の力によって日本酒の成分が変化してしまうために起こります。長時間日光に当たった日本酒には日光臭と呼ばれる異臭まで発生してしまいます。
蛍光灯の光も良くありません。
日本酒を保存する際は必ず日の当たらない場所に保管しましょう。化粧箱があればその中に入れておくのがベストです。
温度管理
日本酒は温度の変化にも敏感です。
特に気温の高い場所に日本酒を放置すると、だんだんと色がついていって老ね香(ひねか)と呼ばれる臭いが発生してしまいます。。低い温度で貯蔵する方が味の変化は少なく、出来れば5~6度、最低でも15度以下の場所で保存することをオススメします。
低温で光が当たらない冷蔵庫で保存するのが一番おすすめですね。
開栓後の日本酒は早めに飲みきる
日本酒は空気に触れると急速に質が変化してしまいます。先ほどお話しした保存期間は未開封で適切に保存された場合の目安です。
一度開栓した日本酒はなるべく数日以内に飲みきってしまうようにしましょう。1週間ほど経つとまるで違うお酒のよう変質してしまうことがあります。
もしどうしても保存しておきたい場合は、なるべく空気に触れないよう小さな容器に移して行くことをオススメします。移す際は必ず移し替える容器を加熱殺菌するなどして綺麗に洗浄し、乾燥させたものを使用してください。
開封して時間がたったお酒は、料理や酒風呂に使うのもおすすめです。
まとめ
・日本酒には賞味期限の表示はありませんが、美味しく飲める期間はある
・通常の日本酒と生酒で保存期間が違う
ぜひ、おいしく飲める期間を逃さずに日本酒を楽しんでくださいね。